ゲームデバッグとは？外注するメリットや外注する際のポイントも解説
ゲーム開発において、ユーザーに楽しんでいただけるクオリティの高いゲームを世に送り出すためには、開発の最終段階である「デバッグ」が非常に重要となります。どんなに面白いゲーム性や美しいグラフィックを備えていても、バグ（不具合）が多ければユーザーの評価は大きく下がってしまいます。
そんな重要な工程であるゲームデバッグは、時間やコストの制約が厳しい場合も多く、外注するケースが増えています。
今回はゲームデバッグの概要から、外注するメリット、外注先の選び方、そして外注する際のポイントまで詳しく解説していきます。
ゲームデバッグとは
ゲームデバッグとは、開発中のゲームソフトに潜むバグを見つけ出し、修正を促す作業のことです。
バグは非常に多くの種類があり、ゲームが正常に進行しないものや、グラフィックがおかしい、会話文に誤字脱字があるといった表示に関するもの、指定したイベントが発生するはずの場所で何も起こらないといった挙動に関するものなど様々です。
ゲームを快適にプレイできるように、このようなプログラム上の問題点や、ゲームバランスの不備、誤字脱字などを徹底的に洗い出します。ゲームデバッグはゲーム開発における最終工程の一つであり、非常に重要な役割を担っています。
ゲームデバッグの流れ
ゲームデバッグは、一般的に以下の流れで行われます。
テスト計画
どの部分を、どのような方法でテストするか計画を立てます。
テスト全体のスケジュールやどれくらいの人員が必要か、どの部分をテストするのかを計画します。
テストケース作成
ゲームにおける攻撃や防御などの機能を確認したい場合、どのような攻撃をしてテストするか、どのような結果が出れば問題ないと判断するかを仕様書に基づいて作成します。
テスト実施
計画に基づき、実際にゲームをプレイしてバグを探します。
挙動の不具合がないか機能ごとにテストしたり、異なるスペックで問題ないか複数の端末で試してテストしたり、様々な観点から確認していきます。
バグレポート
テスト実施でバグが発見されたら、バグに関する情報をまとめたレポートを作成します。
そのバグがどのような条件で発生するのか、具体的な再現手順、テストした環境、発生頻度など、できるだけ詳細に記載します。
修正確認
レポートを提出しバグが修正された後再度テストを行い、問題が解決されたことを確認します。
これらの工程を繰り返し行い、リリースできるレベルの品質を目指します。
ゲームデバッグを外注するメリット
ゲームデバッグを外注するメリットは、主に以下の点が挙げられます。
開発リソースの確保
ゲームデバッグは開発チームの時間や労力といったリソースを消費する作業です。
その部分を外注することによって、開発チームはゲーム開発そのものに集中することが可能となります。
専門知識と経験の活用
ゲームデバッグを請け負う会社は、これまでのプロジェクトから豊富な知識や経験を持った人材が揃っています。高いスキルを有したスタッフに任せることで高品質なテストを提供できます。
コスト削減
ゲームデバッグを自社で行おうとすると、デバッグに必要な人材を採用したり社内で育成するなどの人材面、作業に必要な機材やソフトウェアを用意するなどのインフラ面などでコストがかかってしまいます。外注することでゲームデバッグのために必要な手間やコストを削減することができます。
柔軟性
自社でのゲームデバッグ作業は、コスト面だけでなく規模や期間などの調整が難しい場合があります。外注により、プロジェクトに合わせてリソースの規模やスケジュールの変更など柔軟に調整することが可能になります。
ゲームデバッグの外注先を選ぶ際のポイント
ゲーム開発会社がゲームデバッグの外注先を選ぶ際のポイントをまとめました。コストも大切ですが、実績や対応などにも注目してみてください。
専門性と実績
- ゲームジャンルへの理解
開発中のゲームジャンルに精通しているか、実績があるかを確認しましょう。RPG、アクション、パズルなど、ジャンルによって必要なデバッグの知識や経験は異なります。
- 専門人材の配備
スタッフの知識や経験は豊富か、トレンドの把握やスキル向上など人材の育成に力を入れているかなど、在籍しているスタッフのスキルに関しても確認してみましょう。
- プラットフォーム対応
ターゲットとするプラットフォーム（PC、スマートフォン、家庭用ゲーム機など）でのデバッグ経験が豊富であると安心です。
- セキュリティ体制
機密性の高いゲーム情報を扱うため、情報セキュリティ対策がしっかりしているかどうかも重要な判断材料になります。
対応やコミュニケーションの取りやすさ
- 報告体制
デバッグの進捗状況やバグ報告をどのように行うのか、明確な報告体制が確立されているかを確認しましょう。
- レスポンス
問い合わせに対する返答が迅速かつ丁寧であることは、スムーズな連携に不可欠です。
- 柔軟性
開発状況の変化や要望に対応できる柔軟性があるかどうかも、重要なポイントです。
コストと納期
- 契約体系
派遣や業務委託など開発環境に合った契約体系が可能か確認しましょう。
- 見積もり内容
作業範囲、費用内訳、追加料金が発生するケースなどを明確にした見積もりを提示してくれるか確認が必要です。
- 納期
希望する納期に対応可能かどうか、事前に確認しましょう。
- 契約内容
責任範囲、知的財産権の扱い、機密保持契約など、契約内容をしっかりと確認しましょう。
ゲームデバッグを外注する際のポイント
実際に外注先が決まりゲームデバッグを始める段階では、以下の点に注意することが大切です。
テスト内容の明確化
どのようなテストをどの程度の期間、予算で行うのか、事前にしっかりと決めておく必要があります。また品質においても、管理体制など基準を明確化することも重要です。
綿密なコミュニケーション
想定していた計画とのズレがないよう、密にコミュニケーションを取ることも重要です。予算やスケジュールにおいてもしっかりと認識の擦り合わせをし、定期的に進捗を報告しあうなど積極的なやり取りを心掛けるとよいでしょう。
機密情報の取り扱い
外注先に情報を提供する際には情報漏洩や不正利用などのリスクが生じる可能性があります。それらのリスクを防ぐため、秘密保持契約（NDA）などを締結し適切な取り扱いに注意する必要があります。
まとめ
ゲームデバッグは、高品質なゲームをリリースするために欠かせない工程です。外注することで、リソースの有効活用やコスト削減など、多くのメリットを得られます。
信頼できる企業を選定し、テスト内容を明確にした上で、密なコミュニケーションを心がけることでより効果的なテストを実施できるでしょう。
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