コールセンターシステムの歴史

コラム

 

お客様からのお問い合わせや寄せられたクレームに、オペレーターが電話で対応するコールセンター。 近年は通信手段が多様化したことで、メール・チャット・WEB問い合わせなど幅広いツールによる問い合わせが可能となったことから、コンタクトセンターと呼ばれることもあります。

しかし、コンタクトできるツールが増えたとしても、オペレーターが一人ひとりのお客様に丁寧に対応できるコールセンターは企業にとっては変わらず重要な役割を持つものです。今回は、そんなコールセンターの歴史について詳しくご紹介します。

コールセンターシステムの歴史

「ワトソン君、用事がある!ちょっと来てくれたまえ!(Mr. Watson! Come here, I want to see you!)」

電話を発明したアレクサンダー・グラハム・ベルが言ったこの言葉が、電話を通った人類最初の言葉です。

コールセンターの歴史は、電話の歴史でもあります。1876年に電話が誕生してから148年(2024年現在)になりますが、ここからは電話の誕生にも触れつつ、コールセンターの歴史についてご紹介していきます。

1876年:グラハム・ベルが電話を発明

電話は1876年、アレクサンダー・グラハム・ベルによって発明されました。実はベルよりも先にアメリカやフランス、ドイツの発明家が電話の研究をしていましたが、電線を使って人の声を直接送るというアイディアを考えたのはベルが最初だと言われています。その後、1878年にエジソンが電話を改良し、今使われているような聞き取りやすい電話へと変化していきました。

1890年:日本初となる電話サービスが開始

グラハム・ベルが電話機を発明してから14年後の1890年(明治23年)に、日本初となる東京〜横浜間での電話サービスが開始されました。当初の加入数は、東京155世帯、横浜42世帯のわずか197世帯で電話というものは非常に特別で高価なものでした。同年、逓信省(ていしんしょう:かつて日本にあった通信・郵便を管轄する中央官庁)が開始した電話番号案内のサービスが「104」。この番号案内は21世紀となった現在でも使われています。

1900年:公衆電話の登場

一般家庭ではまだまだ普及に至らなかった電話が、庶民にも身近な存在となる契機となったのが街中に設置された「公衆電話」の登場です。それまで電信局・電話局内といった電話所だけにしかなかった公衆電話が、1900年(明治33年)街頭にも進出しました。最初に設置されたのは上野・新橋の両駅構内の2カ所、屋外用の最初の公衆電話ボックスは、京橋のたもとに建てられました。

1926年:特殊番号サービス開始

1926年には逓信省(ていしんしょう:かつて日本にあった通信・郵便を管轄する中央官庁)が特殊電話番号案内サービスを開始しました。当時の番号案内は100番、火災は112番でした。翌年1927年に火災報知は119番に変更され、100年近くたった現在でもこの番号が使われています。

1960年代:家庭用電話機の普及

第二次世界大戦終了後、日本は高度経済成長期に突入しました。その成長に伴い契約数が大幅に増加しました。 家庭用電話機の普及は戦後復興の象徴と言っても過言ではありません。1970年代には家庭用電話機の導入が50%を超え一般にも電話が広く使われるようになったことで、生活はもちろん、ビジネスにおいても非常に重要なコミュニケーションツールへと変化していきました。

1980年代:日本初のコールセンター誕生

この頃になると、企業に対するお客様のお問い合わせやクレームが、電話を介して寄せられるようになってきました。そこで、対応の効率化のために窓口の一本化を開始したことが現代につながる「コールセンター」が始まりです。諸説ありますが、一説では1985年以降にNTTによって設置された電話案内の総合窓口が最初と言われています。 

初期のコールセンターの業務状況はというと、現代とはまったく異なるものでした。 こぢんまりしたオフィスにダイヤル式の黒電話が10台ほど並び、大きな呼び鈴が『リーン、リーン』と鳴り響くと女性スタッフが電話を取って、コールセンター業務が開始。複数の企業から依頼されている場合は異なる企業名が飛び交うこともあり、異様な光景だったと話す人もいたようです。

また、コールセンターの誕生に伴い「企業に代わって電話対応を代行するサービス」も登場しました。電話口での対応によってお客様が感じる印象は大きく変わるため、訓練された女性スタッフが対応することで顧客満足度の向上を目的としていたようです。

1990年代:コールセンターシステム「CTI」の誕生

そしていよいよ、コールセンターに大きな技術革新をもたらしたCTI(Computer Telephony Integration)の登場です。1990年代のCTIの登場によって、これまでアナログで、すべて手作業でおこなわれていた作業を、システムが代わりにおこなうことができるようになりました。これまでは電話が鳴ったらオペレーターが受話器を取って対応していたのが、ヘッドセットを付けてコンピューターを操作し、通話に対応するという流れに変化しました。

また、コンピューターと接続したことで、通話履歴をデータとして記録できるようになりました。お客様との履歴を確認しながら、より細やかな対応ができるようになったのです。

CTIとは?

CTIとは、パソコンなどのコンピューターと電話・FAXなどを連携させるシステムや技術のことです。 コールセンター機能の「土台」のようなもので、現代のコールセンターには欠かすことのできない重要なシステムの一つ。 PBX(構内電話交換機)・CRMシステム(顧客管理システム)・SFA(営業支援ツール)などさまざまなツールと連携させることで、業務効率をより高めることができます。


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1990年代後半〜2000年代:CRMの登場

1990年代にCTIが登場してからも、さらにコールセンターの機能は進化し続けました。 1990年代後半〜2000年代にかけて登場したのが、CRM(Customer Relationship Management)です。 CRMは「顧客関係管理」などと訳され、簡単にいうと、お客様中心にビジネスを展開し、利益の最大化を目指す手法のことです。

これまでは、コールセンターといえば問い合わせやクレームへの電話応対業務が主なものでしたが、CRMの導入が進んだことによって「顧客を正確に理解し、良好な関係を作り上げていく」という重要な役割を担うようになったのです。

2010年代:クラウドPBXの登場

2010年代には、インターネットを活用することで場所を気にせずPBX(内線や外線を転送する機能)を利用できる、クラウドPBXが登場します。これまでは購入や設置費用、メンテナンス費用などのコストが掛かっていたPBX導入を手軽におこなえるようになったことで、多くの企業がコールセンターシステムの導入を進めることとなりました。


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現在のコールセンターシステムとこれから

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により在宅コールセンターを導入する企業も増えていますが、テレワーク・リモートワーク環境ではまだまだ課題が多くあります。 最新のコールセンターシステムでは、これまでご紹介したような機能に加え、「音声認識(文字起こし)機能」、「チャット機能」、「AIによるChat Bot機能」など全体的な業務効率化や、テレワーク・リモートワークの課題解決のための機能が数多く生まれ、「コンタクトセンター」と呼ばれることも増えてきました。

今後は「生成AIの活用」という大きなテーマを軸に、人材不足やデジタル化を背景としたノンボイスへのシフトが進んでいくことが予想されています。

まとめ

ワトソンを呼ぶ一言から始まった電話機は今では世界中に広がり、人々の生活に欠かせないものとして、そして企業の需要なマーケティングツールとして、日々活用されています。そして、コールセンターシステムの機能は今もなお進化を続けています。価値観が多様化したことで、市場も細分化されている現代。技術が発達したことで、便利な機能をより安価に、より手軽に導入できるようになりました。顧客との関係向上を図るため、業務効率化のため、そしてこれからの新時代に備えるためにも、進化したコールセンターシステムを導入してみてはいかがでしょうか。

 

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